今年3月以来、約9ヶ月ぶりのThe Birthday。結論を言うと、素晴らしかったのは間違いない。でもいざ感想を求められるとなかなかいい言葉が思いつかない。「楽しかった」という表現では浅はかすぎる、それくらい濃いライブだった。
開演前から全く落ち着かなかった。最初こそ「お、結構前やんけ〜」と調子に乗っていたが、以前のZeppにおける前の方の暴れっぷりを思い返すとかすかに危機感。期待と不安が交互にやって来るこの感覚、ライブの醍醐味だと言ってしまえばそれまでだが、今回は今までより緊張してた気がする。ついでに俺のすぐ後ろには小中学生くらいの姉弟が母親に連れられ立っていて、それにもびびった。ロックな教育方針ですね…
ライブ開演
1曲目で完全にヤラレタ。まったく予想外の選曲だったから。あのイントロを聴いた瞬間、「まじか」「やべえ」以外の語彙を失った。どこか官能的な演奏と、吐き出すように並べられる詞が絡み合いヒリヒリとした空気を作り出していく。かっこよすぎんよー!
そのままBirthdayはがむしゃらに突っ走っていく。チバさんの歌声と彼を囲む3人の演奏が時に激しく、時に優しく、会場内に響き渡る。音が心臓に突き刺さってくる、そんな感覚が確かにあった。観客も体全体で彼らの音や言葉に応えていたと思う。
ちょっと話が逸れるけど、名古屋のBirthdayファンは濃い人が多い。いや他の地域もそうなのかもだけど、「大阪ここまでじゃなかったよ!?」と言ってた人を見たのでそう思った。前方でのモッシュとかダイバーは当たり前、ビックリしたのがイントロでおっさんが若い女の子を肩車して、曲が始まると同時に女の子をダイブさせる行為、これホント驚いた。間近でモッシュとかやられるのは初めてだったし最初はちょっと引いたが、ライブが進むにつれ、ちゃんと上手い人が空気を壊さない程度にやってるように感じた。前述の行為も双方同意だったし、ちゃんと曲を選んでやってたことからも、客同士の息が合ってるんだなと(ビビりつつも)感じた。
まあ反対に愛が暴走して空気読めなくなってる人も多からずいたけどね…難しい!
最後の最後まで、チバユウスケの声は全く衰えを見せなかったし、4人の間には直接表に出さずとも確かな信頼感と幸福感が満ち満ちていた。俺の目の前にいたのは老いぼれ猫じゃなくて、昔から変わらず愛と平和とロックンロールを叫び続けてる立派なシャム猫だったよ。
ライブ後、開演前俺の後ろにいる子供たちが「めっちゃカッコよかった」と言ってるのを目にした。俺よりずっとライブ慣れしてんなーと感心しつつ、伝わってるんだなと、ロックンロールに世代も時代も関係ないんだなと、そう感じた次第です!
アイラブユーは最強!以上!