ロックンロール戦線異常あり

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ライブレポート:ワタナベシンゴ(THE BOYS&GIRLS) ひとり8

なぜかバイトのシフトが入ってなかったので行ってきた。

ライブの感想の前に、今回のライブ会場である「鑪ら場」について話したい。とにかくめっちゃ素敵な場所。キャパ40人程度でも天井が高いからか全く窮屈さを感じないライブスペース、間近で見られる1階席とゆったり見られる2階席、派手すぎず地味すぎずの丁度良い装飾、そして飯が超美味い。そこそこボリューミーな唐揚げが300円、人をダメにする空間だ…!
良い場所には良いお客さんが集まる。喫煙スペースでタバコ吸ってる若い女性はめっちゃ絵になってた、就活ミスったらここでバイトさせてもらおうかな…

気を取り直してライブ感想。素敵な空間で行われるライブはもちろん最高だった。アコギと歌だけで行われる2時間ちょっと、「ミュージシャン・ワタナベシンゴ」の底力にずっと魅せられていた
曲にまつわるエピソードを話しながら、丁寧にライブは進んでいく。売れないミュージシャンの苦悩をどっかで聞いたメロディに乗っけた『うたのおまわりさん』、バイト先での忘れられない出会いを歌った『ゆーちゃん』、もう会えない後輩に捧げた『思い馳せながら』、声が出なくなった頃に作った『ナトリウムランプ』、『札幌』『東京』という2つの故郷の曲、そして名曲『卒業証書』…彼の歌は彼がつけてきた人生の足跡そのものだ。自分の人生を歌に託して表現するその姿は、紛れもなく「生粋のミュージシャン」と言えるんじゃないかと思う。

そしてこれもライブ中に思ったんだけど、ワタナベシンゴさん、めっちゃ若い。俺より一回り近く年上のはずなのに、一緒にラーメンを食べたくなるような親近感。「好きなことに熱中してる間、人は歳をとらない」なんて話を聞いたことがあるけど、彼の中を流れる時間はバンドを始めた時点で止まってるのかもしんない、たぶん。

ライブ終わりの物販で、サークルでコピーしたことを恐る恐る伝えたらとても喜んでくれた。「また対バンしよう!」と笑顔で言ってくれた。決して順風満帆なバンド人生を送ってるわけじゃないだろうけど、これからどうなるかも分からないけど、それでも歌い続けてほしいなと、足跡を残し続けてほしいなと本気で思った。

5/12のワンマン、絶対行きます。