あー、渋いけど古臭くない洗練されたスタイルを確立していて、そんで男臭さを感じさせながらもどこか気品もあって、なおかつそれが鼻に付かないスタイリッシュなカッコよさに結びついているイカした若いバンドはいないかなぁ…
いました
天邪鬼、一見するとロックンロールという名もなき荒野を、若いころ都会でブイブイ言わせてた爺ちゃんから受け継いだおんぼろバイクに乗って放浪している…そんな感じのバンドだ。荒っぽいギターサウンドや少し枯れた声、そんでボーカルが着ている革ジャンからは「古き良きロックンロールの匂い」がこれでもかと漂っているが、その一方で曲から古臭さはあまり感じない。もちろん男臭さはあるものの、彼らのクールな姿からは煙草やコーヒーの匂いと一緒に微かに甘い香りも漂って来て、「もしかして結構良いシャンプー使ってんのかな?」と思わせるような洒落っ気も感じる。ここまで書いて改めてMVを見てみると、ボーカルのふわっと揺れる髪にしか目がいかない。
そんな天邪鬼の音楽性にもっと言及すると、彼らは「ニューオールドロックンロール」というスタイルを掲げ、オールドロックに根を降ろしながら、そこに新たな可能性を見出そうとしている。先日発表された1stアルバムの中には、昔ながらのロックを基調としながらそこにジャズやタンゴ、フォークといった様々な伝統あるジャンルのサウンドが見え隠れし、まさしく「温故知新」と呼べる彼らのスタイルを存分に堪能できる。
そして多彩なジャンルを取り込んでいるにも関わらずそれらがしっかりと作品に溶け込めているのは、彼らの音楽に対する知識の深さ、そしてそれを形に出来る技術の賜物といって良いのかもしれない。事実Gt.Vo.のウノ太一は様々なコンテストで賞を獲っているマジの凄腕ギタリスト。溢れ出る気品の良さは伊達じゃない、音楽に対する底なしの愛情に心身を委ねた結果なのだ。
そして、新たな試みとして
— 天邪鬼 (@amanojoker) 2019年4月16日
【バックバンド承ります】
あなたのバックで天邪鬼が演奏します
料金は1ステージ¥5000
得意とするロックのスタイルはもちろん、
歌物、アコースティック、パーカス等、幅広く対応
交通費は都内等遠方以外は不要です
リハーサル代は御負担下さい
まずは気軽にご相談を pic.twitter.com/tGEyDIlRqc
こうした試みからも彼らの、「なんだってやったるわい」という音楽に対する貪欲な好奇心やバンドとしての自信の高さ、そしてそれに甘んじない成長欲求といったエネルギッシュな衝動をひしひしと感じる。それにしてもこうしたバックバンドを呼ぶ時の相場がよくわからないのだけれど、1ステージ5000円ってかなりのサービス精神じゃないか…?メンバー1人当たり5000円でも良いくらいだと思うけど。
ここ最近で出てきたように感じるが、公式HPによると結成自体は2013年(現体制になったのは2017年)。しかしこれからいかようにも化けるであろうとんでもない可能性を秘めたバンド。いやあ数年後フジロックとかに出てきてたら面白いなあ。