ロックンロール戦線異常あり

好きなものをつらつらと

気まま楽曲レビュー:Mr.Children『未来』

生まれて初めて惚れた曲

小3、4?くらいの頃、ポカリスエットのCMに使われていたこの曲に、綾瀬はるかそっちのけで異様にハマり、親にCDをねだったのを覚えている。後日親が買って来たのが、この曲が入ったアルバム「I ♡U」。生まれて初めて触れたCDってのもあり、この作品には妙に思い入れがある。「ミスチルで好きなアルバムは?」と聞かれたら、これか「シフクノオト」だ。

今改めてこの曲を聴くと、ぶっちゃけ変な曲だなぁと思う。サビは爽やかだけど、Aメロ妙にごちゃごちゃしてるし、歌詞も「未来」なんてスケールのでかいタイトルの割には、凄くパーソナルなことを歌っていて、世界や人類のことより、自分のことに精一杯な感じがある。だからこそ共感できるんだろうけど。

女が運転する
車が止まって
「乗せてあげる」と言った

僕は感謝を告げて
車のドアを開いて
助手席に座って また礼を言う

しばらく走ると僕は
硬いシートに 居心地が悪くなって

女の話に相槌打つのも嫌になって
眠ったふりした

長々と引用したけど、この部分がホントに面白くて、やたら描写が具体的で桜井さんの実体験かなと感じるくらい。「未来」ってタイトルつけた曲に「女の車に乗った話」を組み込もうとする桜井さんの作詞のセンスよ。

自分を信じたなら ほら未来が動き出す

あーだこーだ言ってるけど、結局この曲って、「自分の未来は自分で変えていくもんなんだぜ!」ていう、めっちゃキャッチーなメッセージが核になってるんだよね。「女の車」の話も「他人のレールに乗っかっても居心地悪い」ってことの比喩表現と考えられるし。わかりやすいメッセージを最後に置いて、そこまでの道のりをちょっと捻くれた方法で表現した、桜井さんの才能が光る曲だと思う。無理にスケールを広げず、あくまで自分自身の未来ってところに対象を絞ってるからか、凄く説得力のある曲だなぁと、感じます。