やっと観れた
上映終了する前に早く観なきゃ…と焦っていたけど、よりにもよっていちばん近い映画館の上映時間が朝8:45からのひと枠のみ。てなわけで大学の1限に行くが如く、早起きして観てきました。バスターズにとってフリクリ鑑賞は必修項目(たぶん)、早起きなんてなんともないぜ。
感想を一言で表すと…「評価に困る作品」だった。
「フリクリ オルタナ」と比べると今作は、不条理な展開が続くと言う点でかなり「フリクリ(無印)」よりだったんだけど、だからといって「これぞフリクリ!アウイエー!」て手放しに喜べるかっていうと、そうでは無かったというのが本音。むしろ「無印」に作風が近い分、なおさら違和感を覚える場面が多かった。急展開に次ぐ急展開なのは良いんだけど、細部に粗がちょこちょこあって「雑」て思うところもあったのは否定できないなあと。
改めて思ったのが、「無印」は無茶苦茶な話に見えて実は凄い計算し尽くされた作品なんだろうなぁってこと。尖ったキャラクター、尖った演出、尖った音楽をこれだけスタイリッシュに纏めあげるのは小手先の技量じゃできないと思う。ホントに並外れたセンスの塊のような作品なんだよな。
「プログレ」はそのセンスを再現しようとしていた努力の跡は見えたけど、やっぱり再現しようとするだけではあと一歩届いていない。「フリクリ プログレ」をホントの意味で「プログレッシブ」な作品にするためには、続編製作までの17年という月日の中で培ってきたセンスをもっとむき出しにして欲しかったなと思う。「無印」を意識するあまりセンスの出し方が中途半端になってしまったこと、粗さの正体は多分それなのかなと、思いました。
…なんか「無印」を神格化してるみたいになっちゃったけど、「プログレ」にも名シーンはたくさんあった。水彩画調のタッチで描かれた、ヒドミが海辺を走るシーンは何とも言えない雰囲気があったし、ハルコとジンユが激突する場面でpillowsの「サードアイ」が高らかに鳴り響くシーンは「これぞフリクリ!」て感じがして熱かったな…!
「フリクリ」は元が何とも掴み所のない作品であるだけに、その新作を作るってのはぶっちゃけ結構無謀な試みだったような気もする。それでも「オルタナ」「プログレ」は「無印」を踏襲しつつ新しいものを見せようという試行錯誤が良くも悪くも出ていて、そういう意味ではどちらの作品も味があって楽しめたなってのが、個人的に思ったことです。
映画終わったあとは1人で、「俺だったらあの場面でpillowsのあの曲使う!」とか「俺だったらあのシーンであの演出する!」とか考えてニヤニヤしてた。そういう楽しみ方ができるのもフリクリならではかと。そう考えると、なんやかんや記憶に残る良い作品だったと思うね。フリクリ最高!アウイエー!
おわり