ロックンロール戦線異常あり

好きなものをつらつらと

2018年、私の6枚

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

今回は「2018年、私の6枚」として、2018年に出た作品の中から個人的に気に入った6枚をピックアップして紹介したいと思います。ホントは5枚とかキリのいい数字にしたかったのですが、全然絞れず6枚になりました。「ロック」と掛けてるということで、多少はね。

2018年は相変わらず音楽漬けの日々でしたが、特に今まで以上にオルタナにどっぷり浸った年だったような気がします。若手ベテランに限らず、イカしたオルタナサウンドがたくさん聞けて嬉しい限りでした。そんなわけで「2018年私の6枚」、早速紹介していきます!

w.o.d.「webbing off duckling」

2018年出会ったバンドの中で1番衝撃的な存在だったw.o.d.、その初の全国流通版。Nirvanaの愛憎入り混じったサウンドをガッツリ受け継いで、なおかつそれを自分たちのロックに昇華できたバンドは日本では彼らが最初じゃないか?とまで思う。ありったけのディストーションに乗せた、衝動と気怠さと絶望と愛でぶん殴り続ける30分間。純粋な少年少女をロックンロールの沼に引きずりこむにはうってつけの1枚。

バズマザーズムスカイボリタンテス」

最初の3曲の流れが至高。「変身」でミュージシャンとしての苦悩を吐き出したかと思えば、VRのAVを観た感想をテーマに「仮想現実のマリア」を書き上げてしまう変幻自在な山田亮一という男に翻弄されっぱなしの1枚。テクニカルなサウンドに乗った言葉の激流が聴いててとっても気持ちがいい、復活お待ちしております。

クリープハイプ「泣きたくなるほど嬉しい日々に」

「今までで1番大衆向けな作品」と某雑誌で紹介されてた時は少し不安だったが、蓋を開けてみるとあら名盤。思いをうまく伝えられないもどかしさや素直になれず皮肉を言ってしまう情けなさに悶えているのはいつものことだが、今作はそれを全て受け止めてくれる優しさに包まれている。「泣き笑い」からの「一生のお願い」で幸福感が一気に上がるのが個人的な1番の聴きどころ。

the pillows「Rebroadcast」

the pillows、30年目への突入を華々しく祝う一枚。「再放送」とタイトルにあるように過去の曲の象徴的なフレーズや展開を確信犯的に導入しているのが印象的だが、決して焼き増しではなく、バンドのこれまでの歩みを振り返りながらも確実に前に進もうとする力強さがある。今作では「ニンゲンドモ」に顕著に表れているが、このバンドは絶望や混沌の中に埋もれそうなわずかな希望を歌い上げるのが本当に上手い。

カネコアヤノ「祝祭」

昨今の女性シンガーの中でも独特な存在感を放っている気がする、カネコアヤノの1stフルアルバム。しなやかな強さと、時々漏れる本音から生まれる切なさが絶妙に絡み合った名盤。不思議な揺らぎを持ちながら確かな芯のある声が最高。3月には向井秀徳との共演が決まっている、いぎだい(大事な予定があって行けない)

Helsinki lambda club「Tourist」

Helsinki lambda clubが「ニューオルタナティブ」を掲げ、満を持して出した名盤。7曲30分の中に、ヘルシンキの色んな顔が詰まっている。日常の中の些細な気持ちの交わりやすれ違いを、巧みなポップセンスとどこかゆる〜い雰囲気で切り取った曲の数々。決して強く背中を押してくれるわけではないけど、聴くと不思議と外に出かけたくなる、そんな一枚。「死ぬまで生きたら褒めてよ」くらいのモチベーションでこれからもやっていきたいな〜…

というわけで「2018年、私の6枚」でした。所詮自己満足ですが、1枚でも手にとって聴くきっかけになれば俺にとっても、アーティストにとっても最高だと思います。さてさて今年はどんな音楽に出会えるのか…いや〜楽しみですな〜

おわり