平成生まれ、ギリギリゆとり世代には入らないピッチピチのハタチ、にゃまこです。さとり世代なんて言葉に甘んじるつもりはないのに、(主に恋愛面で)さとらざるを得ない状況に陥ってます、助けて。
平成生まれの人に尋ねたいのだが、あなたは今まで「昭和(主に1970〜80年代)の曲」に触れたことがあるだろうか。主に親の影響で、ある一曲が頭の中に残ったり、思い出の一曲になってることは割とあるかもしれない。ただ、曲単位ではなくミュージシャン単位で好きになることは割と少ないと思う。ユーミンとか中島みゆきとか、今でも大活躍してる人は別としてね。
昭和の曲は今の曲とは違う独特の魅力を持っていると僕は思っている。何処と無くアダルトな雰囲気だったり哀愁だったり渋さだったり。今からしたら暗い音楽とみられるのもまあ当たり前だとは思う。でも暗い曲=つまらない曲という認識は持たないで欲しいな。
本題に移ろう。昭和にもロックバンドはたくさんいた。有名どころだと日本語ロックの開拓者はっぴいえんどやRCサクセション、シナロケとか。今回紹介したいのは70's80'sを代表するロックバンドの1つ「甲斐バンド」だ。
甲斐バンドの代表曲『裏切りの街角』、正直言ってド渋い。でもカッコいい。ゆったりとしたメロディやコーラス、甘い歌声からはフォークソング的な哀愁もムンムンに漂っている。
甲斐バンドは1974年にVo.甲斐よしひろを中心に結成したロックバンド。バンド名にボーカルの名前を使うってのがもう昭和って感じがする(偏見)。このパターンでいくとアレキは「川上バンド」、カナブーンは「谷口バンド」、ワンオクにいたっては「森バンド」。なにこれ。
ジェネレーションギャップは置いといて、男女のリアルな恋愛を描いた歌詞や甲斐よしひろの甘い歌声により当時はロックバンドとしてだけではなく、アイドル的な人気もあったようだ。ライブ音源を聴くと黄色い声援が目立つ。
彼らの魅力はなんつってもドラマティックな歌詞だ
走る車の 泥に叩かれ 見上げた時 街が泣いてた
発車のベル 叫び声の中 あの人が見えなくなった
『裏切りの街角』の一節。彼らの歌詞は情景描写のセンスが凄まじく、景色とともに曲の中の登場人物のリアルな感情が迫ってくる。4分程度の曲なのに、まるで火曜昼にトレンディドラマを観ているような、そんな感覚に陥る…内容が濃いってことね!
もひとつ彼らの面白いところはその音楽性の多彩さ。初めはフォークソングの要素を取り入れた曲中心だったんだけど、売れてくるとこんな感じで
勢いのある楽曲が増えてくる。なんか凄いとこでライブしてんな。
さらにはYMOが出てきた80年代前半辺りからは
打ち込みやシンセを用いた楽曲も登場、時代にうま〜く乗りながら続いていったバンドなのかもしれない。ちなみにこの曲の元々のボーカルはドラムの人。
http://youtu.be/bZRkWFK9_dw
個人的なお気に入りはこれ。淡々としたメロディとギターのヒリヒリする感じがたまらないんじゃ〜
1986年に一旦解散したものの、その後再結成。実は今もなんやかんやで活動している。まあすっかり甲斐よしひろの声はおっさんの渋カッコいい声になっちゃってるしソロ活動が先行して「甲斐よしひろと愉快な仲間たち」みたいな感じになってるのは否めないんだけど。
何かすごいおっさん臭い記事になってしまった。でも昭和のミュージシャンの曲には今にないアダルティックな魅力があったりする。古臭いとかいわないで聞いてみるのをお勧めする。