「女3人、21歳、ド直球バンド」
優しくしてくれるな 憐れんでくれるな
当たり前を私に当て嵌めるな
他人を突き放し、自分にも優しくなれない、そんなどこにも拠り所のない気持ちを一切包み隠さずぶちまけた曲。「いいね!」と「ふぁぼ」が飛び交い、どんな場でも他者と繋がることを求められるこの大共感時代に、ここまで孤独で愚直な歌が現れるとは。だがそもそも共感ってのは求められて生まれるもんじゃなく、自然発生するものだ。この曲からは共感を求めるどころか、むしろ「同情するなら金をくれ!」的な空気を感じるけど、飾らないバンドサウンドで吐き出される剥き出しの感情に、背中を押される人はきっといるだろう。ロックンロールは負の感情をカタルシスを伴う衝動に還元してくれる。
ヘッジホッグ、広島で結成されたスリーピースバンドである。冒頭に書いたのはこのバンドのキャッチコピーだが、あまりにもシンプルなこの三単語が全てであり、これ以上の説明は不要だ。聴け、聴いたら分かる。