にゃまです。
最近、親からレコードプレイヤーをお下がりでもらったこともあり、休みのたびにレコ屋に繰り出してレコードを漁っています。
およそ3ヶ月で20枚近いレコードを買っちゃったのですが、こう色々買うとだんだん「人に見せたい」欲が出てくるんですよね。「こういうの買ったよ!わーい!!」的な。
というわけで、自分が買ったレコードの中で面白そうなものを定期的に紹介していきたいと思います。今回は4枚を選りすぐってみました、よろしければどうぞ!
1.トム・ヴァーレイン『FLASH LIGHTS』
フジロックにてナンバーガールの入場曲に使われた『Marquee Moon』でお馴染み、TELEVISIONのGt.Vo.トムヴァーレインのソロアルバム。800円くらいで投げ売りされていたのを買ったのだが、思いのほか名盤で驚いた。
ヒリヒリとした緊張感を武器にしていたテレヴィジョンの頃と比べると、全体的に穏やかなムードが漂う作品。一方でギターの響きはいっそう艶めかしくなり、自由自在にアルバムを彩っている。
このアルバムを出す前に数年間活動を休止していたとのことで、いったん肩の荷を下ろして再スタートを切ったような調子の良さが現れているのかもしれない。
サブスクにも無く、偶然とはいえ良い買い物したなぁと思っていたところ、裏面を見てびっくり。これプロモ盤じゃねえか!まあだからといってレア度が上がるかというとそうでもないんだけど、ちょっと得した気分になったのでした。
2.The Feelies『Crazy rhythms』
1976年にアメリカで結成、休止期間を挟みつつ現在も活動中のパンクバンドThe Feeliesの1st。
これについては、とにかく「ジャケット、イケてね〜」に尽きる。うっすらとした青をバックにならぶ4人の男。解像度低めのぼんやりとした顔立ちは、見る者をなんとも言えない気分にさせる。
同日に買った「最高にイケてる」4人と比べるとご覧の通り。
しかし重要なのは、このジャケットから思い浮かぶ感想がそのままアルバムに直結していることだ。テレヴィジョンを筆頭とするアメリカのポストパンクシーンに立ちつつも、作品名に違わない独特なリズム感に乗ったスカスカの演奏が不思議な味わいを生み出す。
脱力、アンバランス、その先にある妙な中毒性…ひとたび針を落とせば、このジャケット通りの世界が広がっている。「アルバムの雰囲気を端的に紹介するアイコン」という側面から見れば、まさに100点満点のデザインなのだ。
そして意外にも?この作品の影響力は大きい。有名どころがWEEZERの1st、青をバックに所在なさげに立つ4人の姿はおそらく本作のオマージュ。
また日本でもチャットモンチーがこのデザインを取り入れている(なんならWEEZERよりも本家に近い)。意外にも?国や世代を超えて愛される名盤なのである。
3.Echo & The Bunnymen『Crocodiles』
クールなインテリジェンスが暗闇の深淵から木霊となって語りかける
ジム・モリソンの聖域に立ち入ることを許された唯一のグループ!!
失礼ながら全く知らないバンドだったが、帯の大仰なメッセージに惹かれて買った。昔の帯は語彙の選び方がおおらかで好きです、意味わかんない時もあるけど。
ジャケットの「ザ・80年代」なビジュアルから、めちゃくちゃ「産業ロック」みたいな感じだったらどうしよう…と思っていたが、蓋を開ければポストパンクとニューウェーヴの境目を伝うような硬派な作品だった。
特にベースがずっとブリブリいってるのがかなり好みだ。表題曲『Crocodiles』を筆頭にベースのリフが演奏を引っ張ることもあり、バンドの「硬」の部分をキープする重要な役目を果たしている。知的でクールな風を装いつつ、内面にある熱いロック魂を感じられるアルバム。
調べたところ一時期はニュー・オーダーと並ぶほどの人気バンドであり、ニルヴァーナなど後年のオルタナシーンにも影響を与えたグループらしい、いやはや勉強になるね…
4.Thee Michelle Gun Elephant『RUMBLE』
ここまで洋楽中心に紹介したが、邦楽ももちろんたくさん買っている。特にミッシェルガンエレファントはコンプリートしたいバンドのひとつ。
一応ベスト盤…という扱いなんだけど、曲選が2nd〜4thシングルの表題曲とそのカップリング曲のみという不思議なラインナップ。ただ彼らはシングル曲をアルバムでがっつりリアレンジことが多いので、シングルver.が聴けるこのアルバムは結構貴重なのだ。
まあシングルについてはぶっちゃけアルバムver.の方がカッコいいパターンが多いけど、カップリング曲の面々については埋もれさせるにはもったいないほどの名曲ぞろい。
特に『ゲット・アップ・ルーシー』のカップリングとなった『深く潜れ』『スパイダースパイダー』『スピーカー』の3曲はどれもかなり個性的なメンツだなぁと感じる。
そして伝説となった1998年のフジロックをはじめ、様々なライブで観客を狂わせてきた『CISCO』が聴けるというのも結構大きいかもしれない。ミッシェル初期から中期にかけてのイキの良さを感じられる隠れた名盤。
今回はここまで、またいいのがそろい次第不定期にやっていきます。